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詩集 時の道
自作の詩を集めた作品集
ごゆっくり御覧ください
書き留めた詩をお届けする作品集です。
詩文というものは説明を省きます。
そぎ落とし言葉と行間に滑り込んだものが、読んでくださった方々の解釈の中で広がって欲しい。
そんな想いを込めました。
どうぞ眺め読むようにご覧ください。
【葉を待ちながらあるいは伴いながら、ほんのり薄紅にも白にも、しだれにも咲く桜。桜はひと言で『花』とも言われる。人は人である限り曇りのないこころ、曇りのない目を持ち続けることはできないだろう。
それでもこころに映る『花』に辿り着こうと、わたしが選んで来た道の行く末に、舞う花はあるのだろうか】
(IMAGERY・創作の心象原風景より)
作者 吉田 翠
表題詩 時の道
ただ過ぎる 移る
寸分の狂いもなく動き続ける
今日から明日へ
この季節から次の季節へ
苦しみも安寧も仮の姿
悠久とはいかなるものかと
畏れを前に頭を垂れる
人が抱えるそれぞれに
ひとつたりとも
同じものを見いだせず
戻すことも留まることもできぬ
無常の道
厳しくもなく 優しくもなく
そしてチカラがあるという
一歩
そして一歩を踏みしめた先に
遠く遠く
はらからの足音が聞こえてくるのか
終古のいとなみ
時の道
『生きることは簡単じゃない。
だからこそ言葉を信じていたい』
そんな気持ちで、湧き上がるものを綴ってまいりました。
お立ち寄りくださりありがとうございます。
どうぞごゆっくりご覧ください。
吉田 翠
1960年 東京都生まれ
現在 千葉県在住
詩を中心とした文筆
