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互いに

  • 執筆者の写真: 吉田翠
    吉田翠
  • 4月9日
  • 読了時間: 1分

互いに



すっかり年老いた母の手を取る。娘の髪にも随分と白いものが増えた。


藁葺きの並ぶ郷の道をふたり、ゆっくりと歩く。少し嵩が増すも、温むにはまだ早い川の水。ふたりはそこに架かる橋を渡った。


見慣れたこの川、この道。


仄かな梅の香を感じながら、今日もまたお地蔵様に腰を折る。


その手合わせは母を思ってか、娘を思ってか。



この季節を繰り返し見届けても尚、親は親、子は子のままに歳月はゆく。




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 © 2017 Midori Yoshida

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