top of page

零落の神

  • 執筆者の写真: 吉田翠
    吉田翠
  • 2023年5月8日
  • 読了時間: 1分

更新日:2024年1月23日

零落の神


発する言葉の先にある神と


発する言葉の根元にある人間の


血の通わぬはかりごとは


広がっては消える波紋のごと


踏みつけられた零落の神よ


導く者があるならば


閉じる運命の詞の外で


業火をにらみ


我が身を焼き尽くせ


地に潜り


我がこころを連れてゆけ


生きろ


歴史の奥深くより


聞こえる声の礎として






最新記事

すべて表示
痛哭

痛哭 似非と言われ痩せ衰えた神官が 証跡を捕縛すべく 深く深くまで 爪を立てて土を掻く 草の根と小さな虫の屍と それ以外 一体何が出て来ると言うのか やがて手を止め 爪の中に入り込んだ 忌々しい土に唾を吐く 眠りたもうた者は 循環の渦のひと雫 それこそが神であるのかと...

 
 
ロゴ3.PNG

 © 2017 Midori Yoshida

© Copyright
bottom of page