夕顔の咲く頃吉田翠2024年8月14日読了時間: 1分夕顔の咲く頃陽の落ちる少し前空に浮かぶ白が仄かに色付き諦めの悪い熱気がくちびるを噛んだひとり物思いに沈む時打ち水された路地裏をゆくひとりの人藍染の浴衣にざっくり締めた帯鬢にかかる後れ毛を少し揺らして振り返る人微笑んだのかどうかそこには開きかけた白い夕顔の花西陽はもう終わる