果てなき塊ー石ー吉田翠2024年1月31日読了時間: 1分果てなき塊ー石ー悠久の大地に生かされる 果てなき塊あると思えばあり 無いと思えば無い 指先一本で流れ移り 容赦なく姿を変える者が 見ればあり見なければない果てなき塊としてただそこに在る沈むように横たわり 大地と呼応する人の目に写る様はおよそ人だけのもの無常の外に生きる意思なき永遠
痛哭痛哭 似非と言われ痩せ衰えた神官が 証跡を捕縛すべく 深く深くまで 爪を立てて土を掻く 草の根と小さな虫の屍と それ以外 一体何が出て来ると言うのか やがて手を止め 爪の中に入り込んだ 忌々しい土に唾を吐く 眠りたもうた者は 循環の渦のひと雫 それこそが神であるのかと...